• 更新日:2008/5/2


  • E-mailアドレスの変更などがあった方は、事務局 HVS綜合研究会までご連絡ください。




  • 2008年度の目標


  • その私学が、その私学として、創造すべきものを開発し、深めよう!


    2008年5月の特別研修会の御案内
    5月19日(月)

    先生自身の研鑽と今後の新しい私学の展開のための課題の講座

    「コミュニケーションの三つのレベル 認知症老人を中心にして

      大井 玄 先生
      <気づき>教育実践研究会 顧問
      元国立環境研究所所長.東京大学名誉教授.医師

    大井先生の参加されている『持続可能な国づくりの会・緑と福祉の国 日本』で、
    「地球が宇宙を漂う船のように全くの閉鎖系である事実は、
    ようやく人々の意識に上るようになった。」とコメントしています。
    元国立環境研究所所長での経験と危機感も長い時間を経て、やっとみんなに浸透して…。


    ------------------
    ※場所:中央大学駿河台記念館 310# (JRお茶の水 徒歩3分)※会場は入口に表示

    ※受付:午後6時より
    ※時間:午後6時〜9時(○6時から夕食○食事終了後、開催)
    ※会費:特別研修会につき、A会員校2名まで1人\3,000_他1人\5,000_
    1校5名以上場合1人\3,000_
    ※その他:当日の夕食代・資料代等は、会費に含まれております。

    申し込み方法:5月12日(月)まで。
    メール・fax・電話にて参加者名、人数等をお知らせ下さい。
    (期日厳守でお願いいたします。)


    今後の研修会の日程(予定)
    個人の実践報告を企画中。発信者募集中!!ご連絡ください。
    6月23日(月) 桜美林中高・大学での実践 藤野先生
    7月14日(月) 千葉明徳高校での実践 山田先生とP・チームメンバー




  • infomation


  • ◆『気づき教育・実践集』発刊予定・・・各校の実践を中心にしたもの◆ 原稿募集中
    NO.19・・・原稿〆切5月末。7月中刊行予定!!
    NO.20・・・原稿〆切10月末。12月中頃刊行予定!!


    事務局 HVS綜合研究会  安達 征勝



    今年も千葉明徳高校の「自分を識る学習」(自識学)が始まりました。学校説明会を経て入学してきた生徒の一時間目の作文には、「自分は、この自識学の授業がやりたかったから、明徳を私立の第一にした」と書かれていました。嬉しいことです。そして、「いままでは、答えのあるものしか学ばなかったから、正直とまどう。自分…なんだろう?深いような浅いような…すっごいなやむ…なやむというか、わかんない。表現のしかたがわかんないし、説明のしようがない。だけど、自分は自分。ってかたづけたくない。なんだろうなー。むずかしっ。」と、続けていました。さて、これから授業が進むにつれて、彼女の中でこれがどのように展開されていくのか楽しみです。
    私たちのすすめている試行の根本姿勢は、「すべての子ども一人ひとりの現在と未来が、幸福であることを願う!」ことに収斂されます。
    いま、マスコミ紙上で連日繰り返されている事件の報道や種々の調査結果などを見ると、「実に、多くの日本人が”不安”を抱えている!」ことに注目せざるを得ません。そこで、「その原因はどこにあり、それがどのような内容や質をもっているのか。」深く考え、子どもたちと接している私たちにとって、<気づく>ことは、最大の課題になります。

    そのあたりのことを、今月の講師であり、会の顧問も引き受けていただいている大井玄先生(医師・東大名誉教授)にお話しをうかがいます。先生の近著、『「痴呆老人」は何を見ているか』(新潮新書)から一部抜粋してみます。「現在、日本社会で多くの者が当然のごとく受け入れている人間観は、アメリカという開放系の世界で創られたもので、各個人はプライバシーなどの権利をもつ独立した思考・判断・行為主体である、といいます。しかしそこには、「つながり」の視点が欠落していることが指摘されるべきでしょう。それは現在の人間のみに焦点を合わせた観方であり、先祖はもとより後代へはつながらないのです。(中略)しかし何はともあれ、地球という完全な閉鎖系世界を支配する「人間は無限に欲望を追求し競争する自由と権利を持つ」という生存戦略と倫理意識を見直すべきでありましょう。なぜならそれは、完全な「閉鎖系」において初めて有効な戦略だからです。さらにそれと整合する人間観も再検討されなければなりません。人間は無数のつながりによって生かされているに過ぎません。閉鎖系の環境・生態系は、人に恣意的権利意識を持つことを許さないのです。」
    つまり、子どもの幸福を考えるとき、彼らに対して、社会及び大人は、「個人の努力と自己責任」という名に置き換えた生存戦略ばかりだけを提示するのではなく、「人として安らぎをもち、他と信頼関係を築くことのできる」、<つながり>に気づかせることは、欠くことはできないということです。
    これまで日本で主流をなしてきているほとんどの『教育論』(勿論、政治・経済・環境・福祉・医療なども)は前者であり、後者の視点を欠落させてきたのだと、私は思っています。
    それで、先にあげた”不安”の根はこの辺りにありそうだとも思っています。
    私たちの研究会の展開してきているキーワードは、『自分とは何か?=つながり』、です。

    先月、4月21日(月)の東京成徳大高校の実践報告は、4名の先生方でやっていただきました。
    福本先生からは、1年間の「自分を深める学習」の担当で、その苦労と生徒からの反応の喜びを話していただきました。中3生のスライド教材で「生命の誕生」を「自分1人で生きてあるのではない」という視点で授業されたのは大隈先生でした。荒井先生からは、新年度のスタート時に心がけるべきこととして、「学校に溶け込んでいくのを助ける教材」と「学年や学級担任とこの授業の担当者との連携について」、「東京成徳という共同体のなかでの同胞意識」、「昨年度の1年生が最後に書いたもの」を発表していただきました。
    野中先生は、「自分とは何か?」について、1)概念としての自分、2)関係性の中の自分、3)「主体」と「客体」の区別のつかない自分、という授業をし、そこで生徒各自が持参した本や文献、資料なども参考に上記の題名で生徒が書いたものを発表していただきました。
    私は、その発表を聞いて、まず授業内容の素晴らしさもさることながら、(特進生であるからという理由にはならないと思いますが…)生徒の書いたものに驚かされました。一緒に聞いていた白井先生(明中八王子)の言葉を借りて言えば、「この生徒の書いたものの中から5〜6人のものを選んで『学校案内』に盛り込むだけで、充分に評価されると思います。」というのも尤もなことです。八雲学園の鈴木先生は、「国語(担当)の授業で、この様な内容の文章を書かせることや<深さ>も無理です。凄い事だと思う。」という感想を述べられていました。
    東京成徳高校には、益々の精進と努力を重ね、生徒や保護者から、『この学校は、大事なことをやっている!面白い!応援してやろう!』という評価がされる私学になってほしい、と切に願います。発表ありがとうございました。